JIS B1702-3-2020 pdf download.円筒歯車−精度等級− 第3部:射出成形プラスチック歯車の歯面及び 両歯面かみ合いに関する偏差の定義並びに許容値
3.2 ピッチ偏差
3.2.1 個別単一ピッチ偏差,fpi(individual single pitch deviation) 正面断面内の測定円上で測った実測のピッチとその理論値との差 注釈1 測定歯面間の円弧長さが理論値より長い場合を正,短い場合を負とする。 注釈2 個別単一ピッチ偏差は,左右両歯面に対して,それぞれ,歯数と同じ数が求められる。
3.2.2 単一ピッチ偏差,fp(single pitch deviation) 全ての個別単一ピッチ偏差(3.2.1)の絶対値の最大値
3.2.3 個別累積ピッチ偏差,Fpi(individual cumulative pitch deviation) 正面断面内測定円のnピッチに対応する実測円弧長とその理論値との差 注釈1 nは,1からz(歯数)までの値を取る。 注釈2 基準歯面から測定歯面までの円弧長さが理論値より長い場合を正,短い場合を負とする。 注釈3 個別累積ピッチ偏差の値は,基準歯面を一つ決めるため,左右両歯面に対して,それぞれ,zと同じ数だけ存在する。
3.2.4 累積ピッチ偏差,Fp(total cumulative pitch deviation) 個別累積ピッチ偏差の最大値と最小値との差 注釈1 累積ピッチ偏差は左右両歯面に対して,それぞれ一つずつ存在する。 注釈2 累積ピッチ偏差の値は,どの歯面を基準歯面としても同じ値となる。
3.3 歯形偏差
3.3.1 測定歯形(measured profile) 歯形測定時に測定子が接触する領域の歯面形状 注釈1 測定歯形は,歯形評価範囲(3.3.2)を含まなければならない。
3.3.2 歯形評価範囲(profile evaluation range) 歯形管理円直径(3.3.4)から始まり,測定歯形(3.3.1)の偏差を評価する範囲(図2参照) 注釈1 特に指定がなければ,可用歯先円直径(3.3.5)までの転がり長さ(3.1.3)の95 %の範囲とする。
3.3.3 歯形評価長さ,Lα(profile evaluation length) 歯形評価範囲(3.3.2)に対応する転がり長さ(3.1.3)
3.3.4 歯形管理円直径,dCf(profile control diameter) 歯形評価範囲(3.3.2)の歯底側境界に対応する円の直径(図2参照) 注釈1 歯形管理円直径を指定しない場合は,かみ合い歯底円直径(3.1.2)とする。複数の歯車とかみ合う場合は,全ての相手歯車に対して考慮することが望ましい。
3.3.5 可用歯先円直径,dFa(tip form diameter) 可用歯面の歯先側境界に対応する円の直径(図1参照) 注釈1 特に指定がない場合は,歯先円直径から歯先丸み又は面取りの2倍を歯底側に取った円の直径とする。
3.3.6 歯形偏差(profile deviation) 測定歯形(3.3.1)の設計歯形(3.3.8)に対する偏差
3.3.7 歯形偏差線図(profile deviation diagram) 一方の軸をインボリュートからの偏差,他方の軸を転がり長さ(3.1.3)として,それぞれに適切な倍率を与えて歯形形状を表した線図(図3参照) 注釈1 理論歯形よりも歯厚が増加する方向を正に,減少する方向を負に採る。 注釈2 正しいインボリュートの場合,歯形偏差線図は転がり長さ(3.1.3)の軸に平行な直線となる。
3.3.8 設計歯形(design profile) 設計者が指示する歯形 注釈1 通常,インボリュートからの修整量を歯形偏差線図(3.3.7)として表す(図3参照)。 注釈2 特に指定がない場合,正しいインボリュートとする。 JIS B1702-3 pdf download.