JIS B2710-2-2020 pdf download

JIS B2710-2-2020 pdf download.重ね板ばね−第2部:設計方法
5 設計の基本概念
5.1 設計の原理 重ね板ばねの設計においては,ばね定数及び強度耐久性を重視する。例えば,マルチリーフスプリングの各リーフは,力学的には中央固定で両端自由の片もちはりと同等と考えられる。一般の重ね板ばねは,形状及び寸法の異なる複数のリーフを束ねた構造体であるが,全体に作用する力とたわみとの関係が一義的に決まる限り,個別のリーフに作用する力とたわみとの関係を解析することができる。ただし,たわみによるスパンの変化は,通常,無視する。すなわち,ばね全体にたわみを与えると,それから個々のリーフのたわみが決定でき,個別のリーフが及ぼす力の総和としてばね全体の力が定まり,ばね定数を決定することができる。また,各リーフに作用する力に応じて,リーフ内の応力分布を求め,強度耐久性を検討することができる。
5.2 設計方法の種類
重ね板ばねの設計方法の種類は,表2による。
5.3 設計の手順 重ね板ばねの設計においては,ばねを組み込む装置及び機器の要求に合わせ,あらかじめばねの諸元を設定する。ここでいう諸元には,通常,ばねの種類,ストレートスパン,リーフの形状,板幅,板厚,枚数などを含む。その上で,これら諸元に基づき算定したばね定数及びリーフの曲げ応力が要求に対して適切な範囲にあるかどうかを評価する。結果が十分でなければ,ばねの種類及び諸元に戻って見直しを行う。すなわち,重ね板ばねの設計には,要求仕様に対する提案,評価及び見直しという,繰返し過程を含む。附属書Aに代表的なばね材料に用いる常用曲げ応力と最大作用曲げ応力との関係,疲労強度及び時間強度線図を示す。また,附属書Bに設計計算例を示す。
なお,形状寸法の詳細,処理方法及び部品を含めた製品仕様については,JIS B 2710-4による。また, 設計した製品を検証するための試験方法は,JIS B 2710-3による。
5.4 留意事項 重ね板ばねは,ばね力を利用して振動吸収及び緩衝の役に立てるばかりでなく,それ自体が構造部材として他の部材の位置決め及び連結機能を担うことが可能である。重ね板ばねの特性は,このほかに板間摩擦によるエネルギー吸収の効果,ワインドアップトルクの作用による付加的な応力及び変形の発生,フレッティング摩耗による耐久性低下などの問題があり,特に自動車用ばねでは,腐食疲労の問題も重視する。設計においては,これらを考慮した対策も十分に行うことが望ましい。 6 マルチリーフスプリングの設計
6.1 展開法による設計
6.1.1 展開法の原理 展開法では,中心穴から等距離にある点の各リーフの曲率が全て等しいと仮定し,隣接する各リーフが互いに全面で接触して力を伝達すると考える。その場合,マルチリーフスプリングは同一平面上に展開した1枚の広幅のばね板と力学的に等価になる。展開法は,ばね定数及び曲げ応力の計算が比較的簡単なため,ばねの概略設計及び疲労強度の評価に用いることが多い。全長板が2枚以上あるばねの場合には,通常,展開法で計算する。 なお,展開法には,台形モデルを用いる場合及び階段モデルを用いる場合がある。
6.1.2 適用対象 展開法によるマルチリーフスプリングの解析は,図1に示す対称ばねに適用する。ここでは基本的なマルチリーフスプリングについて規定するが,親子重ね板ばね及びまくらばねにこの考え方を適用してもよい。
6.1.3 台形モデルによる方法 6.1.3.1 台形モデル 各リーフの厚さが全て等しい場合には,リーフの開先形状及び長さの違いによるステップの違いを無視して,図2の台形モデルで近似する.JIS B2710-2 pdf download.

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