JIS B7923-2020 pdf download.換気カプセル形発汗量測定器.
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8103によるほか,次による。
3.1 発汗 精神的刺激,暑熱性刺激などによって皮膚から水分が発生すること。 注記 皮膚表面から発生する水分には,精神的刺激,暑熱性刺激など中枢の関与によって発生する水分と,快適環境において中枢の関与によらず皮膚から自然発生する微量な水分(不感蒸散)とがある。ここでは,前者を発汗という。
3.2 精神性発汗 緊張,動揺などしたときに,手掌部又は足底部から出現する発汗。精神性発汗は,様々な精神的刺激に対応して瞬時に出現する。 注記 “手に汗握る”と表現されるように精神性発汗と情動との関係が認識されている。測定器による精神性発汗量の測定値を,車両操作時,危険作業時などでのヒヤリハットなど,ヒトの危険認知を客観的に評価するための一指標にするとともに,ストレスなどの情動変化の簡便な評価に用いる場合がある。
3.3 温熱性発汗 暑熱性刺激又は運動時に,手掌部及び足底部を除く全身から出現する発汗。 注記 測定器による温熱性発汗量の測定値を,生活環境又は衣服の快適性評価の一指標として用いるとともに,入浴時の温浴効果などを評価するための一指標として用いる場合がある。
3.4 発汗量 発汗によって皮膚から発生する水分の量。単位は,ミリグラム(mg)。
3.5 局所発汗量 単位面積(cm2)の皮膚における単位時間(min)当たりの発汗量(mg)。単位は,ミリグラム毎平方センチメートル毎分[mg/(cm2・min)]。
3.6 換気カプセル形発汗量測定器 カプセル(3.7参照)で密閉した皮膚から,局所発汗量[mg/(cm2・min)]を測定して表示・出力する装置。
3.7 カプセル 皮膚を覆い,皮膚表面からの発汗による水分を,キャリアガス(3.8参照)に混合させ,計測部へ適切に輸送するための測定器の皮膚装着部。
3.8 キャリアガス 皮膚表面からの発汗による水分を計測部に輸送するためのガス。キャリアガスは,試験環境[6.1 a)及びb)参照]状態の室内空気。
3.9 測定値 計測部で測定された発汗量に相当する値。単位は,ミリグラム毎平方センチメートル毎分[mg/(cm2・min)]。
3.10 測定積分値,Si 測定時間t(min)における測定値の積分値。単位は,ミリグラム毎平方センチメートル(mg/cm2)。
3.11 基線状態 カプセル開口部を閉鎖した状態において閉鎖空間における水分蒸散がなく,キャリアガスがカプセルを通過する前後における湿度差がない状態。
3.12 基線 基線状態の測定値。通常は0 mg/(cm2・min)で示す。
3.13 基線調整 基線状態にあるとき,測定値を (0.00 mg±0.01 mg)/(cm2・min) に調整すること。
3.14 基線変動 基線調整を実施した後,長時間作動した場合に起こり得る基線の経時的な変動。
3.15 平衡状態 カプセル開口部を閉鎖した状態において閉鎖空間で一定の水分蒸散があり,測定値がある一定の値となる状態。JIS B7923 pdf download.