JIS B9656-2020 pdf download.製めん機械の安全及び衛生に関する設計基準
1. 適用範囲 この規格は, 製めん機械及びその附属装置( 以下, 製めん機械という。 ) に限定した特定の安全及び衛生に関する設計のための要求事項について規定する。
なお, JIS B 9650-1, JIS B 9650-2, JIS B 9700-1, JIS B 9700-2, 及び JIS B 9960-1 に基づき, 製品別規格として必要な事項を規定する。
また,この規格は, 動力, 加熱及び制御に何らかのエネルギーを使用し, 商用の食料品又はその原料を量産する工場などの作業場所で使用する製めん機械を対象とするものであり, 家庭, レストランなどのちゅう( 厨) 房で使用する製めん機械には適用しない。
2. 引用規格 次に掲げる規格は, この規格に引用されることによって, この規格の規定の一部を構成する。 これらの引用規格は, その最新版( 追補を含む。 ) を適用する。
JIS B 8415 工業用燃焼炉の安全通則
JIS B 9650-1 食料品加工機械の安全及び衛生に関する設計基準通則- 第 1 部: 安全設計基準
JIS B 9650-2 食料品加工機械の安全及び衛生に関する設計基準通則- 第 2 部: 衛生設計基準
JIS B 9700-1 機械類の安全性- 設計のための基本概念,一般原則- 第 1 部: 基本用語,方法論備考 ISO 12100-1:2003, Safety of machinery- Basic concepts, general principles for design- Part1:
Basic terminology, methodology が, この規格と一致している。
JIS B 9700-2 機械類の安全性- 設計のための基本概念,一般原則- 第2 部: 技術原則備考 ISO 12100-2:2003, Safety of machinery- Basic concepts, general principles for design- Part2:Technical principles が, この規格と一致している。
JIS B 9705-1 機械類の安全性- 制御システムの安全関連部- 第1 部: 設計のための一般原則備考 ISO 13849-1:1999, Safety of machinery- Safety-related parts of control systems- Part 1:Gene ral pri nci pl es for desi gnが, この規格と一致している 。
JIS B 9960-1 機械類の安全性- 機械の電気装置- 第 1 部: 一般要求事項
備考 IEC 60204-1:1997, Safety of machinery- Electrical equipment of machines- Part 1: General requirements が, この規格と一致している。
JIS C 0920 電気機械器具の外郭による保護等級( IP コード)
備考 IEC 60529:2001, Degrees of protection provided by enclosures (IP Code)が, この規格と一致している。
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は, JIS B 9650-1 の 3.及び JIS B 9650-2 の 3.によるほか, 次による。
a) 製めん機械 小麦粉及びその他の原材料を調整, 混合, かく はん( 攪拌), 混ねつ( 捏), 圧延, 切出
し, 成形, 蒸煮, ゆで上げ, 油揚げ, 乾燥, 冷却して製めんするための一般的な製造工程で使用する機械の総称。 立形ミキサ, 横形ミキサ, 供給機, めん帯機, 押出めん帯機, 連続圧延機, 調量切出機,蒸し機, ゆで機, 即席めん用フライヤ, 連続式蒸熱殺菌機がある。
b) 立形ミキサ ボール内部で動力によって動く 立軸かく はん羽根をもち, 液体, 粘体, 粉体又は固体の原材料及びこれらの混合物をかく はん,混ねつ し, めん生地を作る機械。
c) 横形ミキサ かく はん槽内部で動力によって動く 横軸かく はん羽根をもち, 液体, 粘体, 粉体又は固
体の原材料及びこれらの混合物をかく はん,混ねつ し, めん生地を作る機械。
d) 供給機 混ねつ されためん生地を, 連続的にめん帯機に供給する機械。
e) めん帯機 混ねつ されためん生地を, 圧延成形してめん帯にする機械。
f) 押出めん帯機 混ねつ されためん生地を, 押し出してめん帯に成形する機械。
g) 連続圧延機 めん帯を, 数段の連続したロールに通して, 徐々に圧延する機械。
h) 調量切出機 規定の厚さのめん帯を, めん線に切り出し, 量目を調整する機械。
i) 蒸し機 切り出されためん線を, 蒸して調質する機械。
j) ゆで機 切り出されためん線を, ゆでて調質する機械。
k) 即席めん用フライヤ めんを油揚げするための機構及び油保持槽をもつ機械。
l) 連続式蒸熱殺菌機 包装されたゆでめん及び蒸しめん類を蒸熱によって殺菌する装置又は機械。
4. 機種別の安全及び衛生要求事項
4.1 立形ミキサ
4.1.1 安全要求事項 安全要求事項は, 次による。
a) ボール上方にかく はん軸を囲んで設置する保護ガードは, インタロックガード( JIS B 9700-2 の 5.3 参照) とし, そのガードは, 必要な場合には大きく 開閉できる構造とする。
b) 複数のミキサを設置する場合でも, 各ミキサには, その固有の電動機及びその電気制御操作盤をそれぞれ設ける。
c) 駆動装置は内蔵するか, 又は外部に設ける場合は, 駆動部全体を覆う保護ガード( JIS B 9700-2 の 5.3参照) を設け, 作業者に危険のない構造とする。
d) 給油の際, 駆動部に給油装置又は作業者の手指が接触しない構造とする。
e) 必要に応じてフラワーゲート操作機構, 副資材投入口及び給水口を設け, 作業者の作業域で容易に操作できる構造とする。
f) すべての電気部品の湿度環境は, JIS B 9960-1 の 4.4.4 の規定による。 また, 水がかかるおそれのある電気制御操作盤のエンクロージャは, JIS B 9960-1 の 12.3, 及び JIS C 0920 に従い適切な保護等級とする。
g) 電気制御操作盤の取付位置は, 保護ガードが開いているときでも, 作業者が十分に見えるところとする。 また, 非常停止スイッチ以外は, 操作用装置を二重に設けてはならない。
h) 最大積載容量を表示する。
i) 保護ガードを開放しながらアジテータを動かす場合は, ホールド・ トゥ ・ ラン制御装置によって操作する構造とする( JIS B 9700-1 の 3.26.3, 及び JIS B 9700-2 の 4.11.8 参照)。JIS B9656 pdf download.