JIS C2501-2019 pdf download.永久磁石試験方法.
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
IEC 60050-121,International Electrotechnical Vocabulary−Part 121: Electromagnetism
IEC 60050-151,International Electrotechnical Vocabulary−Part 151: Electrical and magnetic devices
IEC 60050-221,International Electrotechnical Vocabulary−Part 221: Magnetic materials and components
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,IEC 60050-121,IEC 60050-151及びIEC 60050-221によるほか,次による。
3.1 減磁曲線 飽和磁束密度又は飽和磁気分極の状態から磁界を変化させて得られる履歴曲線のうち,第2象限の部分。 減磁曲線には,次の2種類がある。 a) 磁束密度で表現するもの(以下,B-H減磁曲線という。) b) 磁気分極で表現するもの(以下,J-H減磁曲線という。)
3.2 残留磁束密度 B-H減磁曲線における磁束密度のうち,磁界強度がゼロのときの値。量記号はBrで表し,単位はテスラ(T)で表す。
3.3 残留磁気分極 J-H減磁曲線における磁気分極のうち,磁界強度がゼロのときの値。量記号はJrで表し,単位はテスラ(T)で表す。したがって,残留磁化状態ではJrとBrとは同じとなる。
3.4 保磁力 減磁曲線における磁界強度で,B-H減磁曲線で磁束密度がゼロのときの値。J-H減磁曲線で磁気分極がゼロのときの値は,固有保磁力という。量記号はそれぞれ保磁力(HcB)及び固有保磁力(HcJ)で表し,単位はアンペア毎メートル(A/m)で表す。
3.5 最大エネルギー積 B-H減磁曲線上の磁束密度とそれに対応する磁界強度との積(エネルギー積)の最大値。量記号は (BH)maxで表し,単位はジュール毎立方メートル(J/m3)で表す。
4 電磁石及び磁化条件
4.1 概要 この規格では,永久磁石に対して,保磁力(HcB)及び固有保磁力(HcJ)を取り扱う。
この規格における測定は,磁界強度Hの関数として磁束密度B及び磁気分極Jの双方を対象にしている。これらの量は,次の式(1)によって求める。
この式(1)を用いると,保磁力の値はB(H) 曲線から得られ,固有保磁力の値はJ(H) 曲線から得られる。Ha及びBaで示されるポイントは,BH積の大きさが最大値を示す点で,(BH)maxに対する動作点という(図1参照)。
J(H) 曲線において,残留磁束密度Brと固有保磁力HcJとの間の減磁曲線の形状を概略表すものを,減磁曲線の角形性という。JIS C2501 pdf download.