JIS C2550-4-2019 pdf download.電磁鋼帯試験方法− 第4部:表面絶縁抵抗の測定方法.
3 試験片
単板又は鋼帯から,各試験片を作製する。試験片の幅及び長さは,箇条4に規定する接触子アセンブリの幅及び長さよりも,それぞれ大きくする。この測定は破壊試験であり,接触子電極及びドリルを押し当てた表面の同じ部分を,再度測定してはならない。 代表的な結果を得るために,鋼帯の全幅から試験片を採取する。
4 測定装置
4.1 接触子アセンブリ 試験片は,基板と接触子アセンブリとの間に圧力を加える。接触子アセンブリは,取付けブロック内に垂直に取り付けられた10本のコイルばねとともに軸方向に移動できるように構成する。通常,これらの10本の接触子棒は2列に配置するが,便宜的にこれらの10本の接触子棒を一列に配置してもよい。各々の金属棒は,青銅又は他の適切な材料(例えば,ステンレス鋼)の接触子電極を備えるとともに,取り付けている装置架台から電気的に絶縁する。
注記1 接触子棒の軸と電極とを分割して間に鋼球を入れ,電極下面が自由に動くようにすることは,接触子電極と試験片との接触を改善する。 10個の接触子電極は,各々64.5 mm2±1 %の接触面積をもち,10個の接触子電極で合計645 mm2±1 %の接触面積とする。
コイルばねで加圧した直径約3 mmのドリル2個を絶縁皮膜を貫通することによって,試験片金属部との電気的な接触を得る。
注記2 装置の例を,附属書JAに示す。
4.2 電源供給 電源供給は,次による。
− A法 接触子電極1個当たり0.1 A(10個の合計で1 A)の電流で,接触子電極間に500 mVの安定した電圧を供給できる直流電源を使用する。
− B法 接触子電極1個当たり2.5 Aの電流で,接触子電極に250 mVの安定した電圧を供給できる直流電源を使用する。
1個の電源と1個の電流検知用抵抗器とを,各接触子電極へ順次切り替えて使用するか,又は10個の出力を備えたシステムによって,個々の接触子電極に同時に,かつ,独立して供給する。 4.3 電流測定 接触子電極に流れる電流は,±2 %の精度で測定する。この測定は,低い抵抗値(例えば,0.2 Ω)の抵抗器を,電源と接触子電極との間の,安定化回路の接続点の外側に挿入し,適切な電圧計でこの抵抗器の電圧降下を測定することによって可能となる。 安定回路及び電流測定システムの構成を,A法及びB法について,それぞれ図2及び図3に示す。 4.4 加圧力の測定 試験片に加圧する接触子電極の合計圧力は,±5 %の精度で測定する。
5 校正 システムに対して,次の3種類の校正を行う。 a) 接触子電極及びドリルを,清浄な銅板に公称試験圧力で押し当てる。A法では,10個の接触子電極を流れる合計電流は,1.0 A±3 %とする。B法では,接触子電極とドリルとの間の電圧は,接触子電極に2.5 Aの電流を流した状態で25 mV未満とする。25 mV未満にならない場合には,接触子電極が清浄な状態か確認し,ドリルの切れ具合及び接触抵抗を確認する。 b) 白い紙に重ねたカーボンペーパ又は感圧紙の上から,接触子電極を公称試験圧力で押し付け,得られたそれぞれの圧痕によって,力が均一に加わっていることを確認する。 c) ドリルと各々の接触子電極との間に,0.1 Ω,1 Ω,10 Ω及び100 Ωの標準抵抗器を順次接続し,電圧の安定化が十分であり,必要な電流レベルに達していることを確認する。
6 測定手順 試験片は,基板と10個の接触子電極との間に置き, 1.29 kN±5 %の力を徐々に加える。この力は,645 mm2の接触面積の場合,2 MPaの圧力に相当する。 A法及びB法とも,安定化電源を接触子電極に接続し,電圧を徐々に印加して電流を個別に読み取る。 試験片が片面だけ絶縁皮膜をもつ場合には,10個の接触子電極を,1枚の試験片の代表的な部分10か所に,又は10枚の試験片に押し当て,10か所分の読取り値を記録する。 試験片が両面とも絶縁皮膜をもつ場合には,各面について10個の接触子電極を,表面及び裏面の各面について,試験片の代表的な部分5か所,又は5枚の試験片に押し当て,10か所分の読取り値を記録する。このとき,接触子電極を押し当てた反対側の同じ部分を試験に使用してはならない。 7 表面絶縁抵抗の評価 記録された電流値から,絶縁抵抗の報告値を,次の方法で算出する。 a) A法では,10個の接触子に並列に流れる全電流値の10か所の測定値を(片面から10か所全て,又は両面皮膜の場合には各面から5か所ずつ),式(1)に代入して,表面絶縁抵抗係数を算出する。JIS C2550-4 pdf download.