JIS G3443-3-2020 pdf download.水輸送用塗覆装鋼管− 第3部:長寿命形外面プラスチック被覆.
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS G 3443-1,JIS G 3443-2,JIS K 5500,JIS K 6900,JIS K 7210-1及びJIS Z 0103によるほか,次による。
3.1 長寿命 劣化防止剤,酸化防止剤などの添加によって,高温酸化劣化性,耐候性などの被覆の長期耐久性を向上させること。
3.2 プラスチック被覆 原管外面に施したポリウレタン被覆又はポリエチレン被覆。
3.3 二液内部混合形塗装機 主剤と硬化剤とを各々別のポンプによって圧送して,塗料ホース先端のミキサーなどで混合するエアレス塗装機。
3.4 フリーフィルム ポリウレタンを硬化させた被膜単体。
3.5 陰極剝離 被覆鋼管に電気防食を施したとき,被覆損傷部の鋼面が陰極となり,防食電流によって生成するアルカリ又は水素などによって,損傷部を中心として被覆が鋼面から剝離する現象。
3.6 受渡試験 製品が適正に製造されたことを確認するために行う試験。製品の受渡しごとに行う。
3.7 形式試験 製品の品質が,設計で示す全ての性能を満足するかどうかを判定するために行う試験。受渡しごとに行うものではなく,初回製造時,一定期間ごと,及び性能に影響を及ぼすような製造条件の変更があった場合に実施する。
3.8 ジョイントコート 現場溶接部外面に施す熱収縮被覆材料の総称。熱収縮チューブ及び熱収縮シートがある。
3.9 熱収縮チューブ 酸化防止剤を含むポリエチレンを成形,架橋及び延伸して,チューブ状にした熱収縮系基材に,合成ゴムを主成分とし,その他の成分が粘着付与剤,軟化剤,充塡剤などからなる粘着材を均一に塗布したもの。
3.10 熱収縮シート 酸化防止剤を含むポリエチレンを成形,架橋及び延伸して,シート状にした熱収縮系基材に,合成ゴムを主成分とし,その他の成分が粘着付与剤,軟化剤,充塡剤などからなる粘着材を均一に塗布したもの。
4 長寿命形プラスチック被覆の種類及び種類の記号 長寿命形プラスチック被覆の種類及び種類の記号は,表1による。被覆は,I形を標準とする。II形は,施工条件などから特別に被覆の耐衝撃性を要求する場合に適用する。また,ポリウレタン被覆は,呼び径80 A〜3 000 Aの直管及び異形管に適用し,ポリエチレン被覆は,呼び径80 A〜1 600 Aの直管に適用する。
5 長寿命形プラスチック被覆材料 長寿命形プラスチック被覆に用いる材料は,附属書A及び附属書B,又は附属書Cによる。
6 長寿命形プラスチック被覆の被覆方法
6.1 ポリウレタンの被覆方法
6.1.1 下地処理 原管に付着している油分は,溶剤を用いて除去する。ミルスケール,さびなどの異物は,ブラスト処理によって除去し,JIS Z 0313の4.b)(除せい度の評価)のSa 2 1/2以上に仕上げる。
6.1.2 プライマーの塗装 プライマーは,エアレススプレー,エアスプレー,はけ(刷毛),ローラなどによって塗り漏れがないようにプライマー製造業者の指定する厚さに塗装する。また,プライマー塗装は十分な乾燥養生を行う必要があることから,乾燥養生は,プライマー製造業者の指定する期間とし,指触乾燥するまで行う。
6.1.3 ポリウレタンの被覆 被覆は,プライマーを塗装した後,プライマー製造業者が指定する期間内に行う。ただし,期間を過ぎた場合には,プライマーの再塗装を行うか,又はディスクサンダなどによってプライマー面を面粗しした後にポリウレタンの被覆を行う。また,被覆は,主剤と硬化剤とが所定の配合比で混合できる二液内部混合形塗装機を用いて,異物の混入,ピンホール,塗りむら,塗り漏れなどが生じないように行う。 塗り重ねを行うときは,ポリウレタン被覆材料製造業者の指定する期間内に行う。ただし,指定の期間を過ぎた場合には,ディスクサンダ処理などによって下塗り被覆を面粗しした後に塗り重ねる。
6.1.4 管端未被覆部の処理 管端の未被覆部には,図1に示すように,一次防せい塗料を塗装する。 なお,さびによる溶接品質の低下を防止するため,無塗装部分に開先防せい剤を工場で塗装し,現場で溶接前に除去してもよい。JIS G3443-3 pdf download.