JIS K6557-11-2020 pdf download.革試験方法−物理試験−第11部:はっ水性の測定.
6 試験片の採取及び調製
6.1JIS K 6556-1に規定する方法で試験片を採取する。孔,又はその他の損傷がない領域から,一辺が182 mm±2 mmの正方形の試験片を3個採取する。 一つのロットから3枚以上の革を試験する場合,それぞれの革から1個の試験片を採取する必要がある。ただし,試験片の総数は3個以上とする。 注記 羊毛の付いたシープスキンを試験する場合は,試験片をしっかりと固定できるように,羊毛を刈り込むことが必要な場合がある。
6.2 試験片は,JIS K 6556-2の箇条6(状態調節)に規定する方法で状態調節する。
6.3 それぞれの試験片の質量を0.001 gまで測定する。
7 試験手順
7.1 試験片の使用面を上にして,試験片を試験片保持枠(5.4)にしわがないようにしっかりと固定する。はっ水度試験装置の金属製スプレーノズルの鉛直下に,試験片保持枠の中心がくるように,保持具を置く。
7.2 250 mL±5 mLのイオン交換水(5.6)を漏斗に注ぐ。このとき,一旦開始したら連続して散布できるように,素早く,かつ,一定の速さで注ぐ。
7.3 散布が終了した後,直ちに,試験片を付けた状態で試験片保持枠を取り外し,その一端を試験した面を下向きにしてほぼ水平に持ち,試験片保持枠の一端を硬いものに当て軽くたたく。更に水平に180°回して一端を持ち,同様の操作をして余分な水滴を落とす。
7.4 試験片保持枠を付けたまま試験片の湿潤状態を観察し,次に規定する湿潤の程度の状態,又は図A.1の湿潤の程度の比較見本のいずれかによって,試験片のはっ水度の等級を決定する。ただし,中間の格付けは行わない。 1級 表面全体に湿潤を示すもの。 2級 表面の半分に湿潤を示し,小さな個々の水滴状の湿潤が連なった状態のもの。 3級 表面に小さな個々の水滴状の湿潤を示すもの。
4級 表面は湿潤していないが,小さな水滴の付着を示すもの。
5級 表面に湿潤及び小さな水滴の付着がないもの。
7.5 試験面の裏側を調べ,湿潤があった場合は記録する。
7.6 試験片を試験片保持枠から取り外し,試験片の表面に付着している水滴を軽く拭き取り,0.001 gまで質量を測定する。
8 試験結果の表し方 はっ水度は,等級で表し,3個の結果を全て記載する。 吸水量mw(g)は,式(1),吸水率w(%)は,式(2)によってそれぞれ算出し,四捨五入によって小数点以下1桁まで求める。
9 試験報告書 試験報告書には,次の事項を記載する。
a) この規格の規格番号
b) はっ水度(等級)
c) 吸水量(g,小数点以下1桁)
d) 吸水率(%,小数点以下1桁)
e) JIS K 6556-2に規定する,どの標準状態で状態調節したかの詳細
f) この規格で規定した方法との相違点
g) 試料を識別するための詳細情報,及び試料採取に関するJIS K 6556-1との相違点
注記 この写真で示したはっ水度等級は,American Association of Textile Chemists and Colorists(AATCC)を基に,AATCCの分類を7.4に規定する等級に置き換えたものである。7.4に規定する等級に対応するAATCCの分類を,次に
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