JIS Q0030-2019 pdf download.標準物質−選択された用語及び定義
2.1.20 コミュータビリティ(相互互換性)(commutability) 標準物質,及び測定を意図した種類の代表試料に対する異なる測定手順の結果の間の,数学的関係の同等性によって実証される標準物質の特性。
注記1 ISO/IEC Guide 99:2007 [1]の5.15では,標準物質にだけこの用語が用いられている。 注記2 ISO/IEC Guide 99:2007 [1]及びISO 17511:2003 [7]も参照。 (出典:CLSI document EP30-A [8])
2.1.21 校正用標準物質(calibrant) 注記 装置の校正又は測定手順に使用される標準物質。
2.1.22 品質管理用物質(quality control material)
注記 測定の品質管理のために使用される標準物質。
2.2 測定及び試験に関する用語
2.2.1 特性値(property value) 標準物質の物理的,化学的又は生物学的特性を表す量に対応した値。
2.2.2 特性属性(property attribute) 標準物質の物理的,化学的又は生物学的特性を表す定性的特質に対応した値,又は非数値的な記述子。
2.2.3 認証値(certified value) 標準物質認証書で特定されている,不確かさの記載及び計量トレーサビリティの記載を伴っている標準物質の特性に付与された値。
2.2.4 参考値(indicative value,information value,informative value) 単に情報として提供される標準物質の量又は特性の値。 注記 計量トレーサビリティの連鎖の過程において,参考値を使用することはできない。
2.2.5 試験所間比較(interlaboratory comparison) 試験所間研究(interlaboratory study) 試験所間試験(interlaboratory test) 協同研究(collaborative study) 事前に定めた条件に従って,二つ以上の試験所が同一品目又は類似の品目で行う,測定又は試験の企画,実施及び評価。 注記1 IUPAC Compendium of Analytical Nomenclature [5]の“試験所間試験”も参照。 注記2 Codex Alimentarius Commission Procedural Manual [9]も参照。 [出典:JIS Q 17043:2011 [10]の3.4を修正。認められている用語(“試験所間研究”,“試験所間試験”及び“協同研究”)及び注記を追加した。]
2.2.6 参照方法(reference method) 参照手順(reference procedure) その使用目的に関して,適切な真度と精度をもつことが示されていて,かつ,権威ある機関から標準的な方法として公式に定められている測定方法。 注記 ISO/IEC Guide 99:2007 [1]の“reference measurement procedure(参照測定手順)”も参照。
2.3 標準物質の認証及び頒布に関連する用語 2.3.1 標準物質の認証(reference material certification) 認証標準物質の認証値を公式に確定し,標準物質認証書にそれらを明示するという標準物質生産者の活動。 注記 標準物質の認証が,用語“宣言”(JIS Q 17000:2005の5.4 [11])の定義に従った第一者証明であるのに対し,認証は,用語“認証”(JIS Q 17000:2005の5.5 [11])の定義に従った第三者証明である。
2.3.2 標準物質認証書,認証書(reference material certificate) 認証標準物質の使用に関する不可欠の情報を含み,記載されている特性値の妥当性及び計量トレーサビリティを確実にするために必要な手順が実施されていることを確認する文書。 注記 標準物質認証書に必須かつ推奨される内容は,JIS Q 0031 [4]に記載されている。
2.3.3 標準物質認証報告書(reference material certification report) 標準物質認証書に記載されている情報に加え,例えば,物質の調製,測定方法,精確さに影響する要因,結果の統計的処理及び計量トレーサビリティが確立された方法についての詳細情報が記載されている文書。 注記 IUPAC Compendium of Analytical Nomenclature [5]も参照。
2.3.4 製品情報シート(product information sheet) 認証標準物質以外の標準物質を使用するために不可欠な全ての情報を含む文書。
2.3.5 標準物質生産者(reference material producer) 生産する標準物質のプロジェクトの計画及びマネジメント,特性値及び付随する不確かさの付与及び決定,特性値の承認,並びに標準物質認証書又はその他の記載事項の発行に全責任をもつ機関(組織又は会社,公共又は民間)。
2.3.6 請負業者(subcontractor) 独自のマネジメントシステムの下で,標準物質生産者に代わり,標準物質の加工,取扱い,均質性及び安定性の評価,値付け,保管又は供給などの業務を引き受ける団体(組織又は会社,公共又は民間)。
注記1 JIS Q 17034 [2]によると,外部の関係者には実施できない標準物質生産プロセスの主要な職務/業務は,プロジェクトの計画,特性値及び関連する不確かさの付与及び決定,特性値の承認,並びに標準物質認証書又はその他の標準物質の文書の発行である。
注記2 “請負業者”という概念は,“協力者”という概念と同等である。JIS Q0030 pdf download.