JIS R1757-2020 pdf download

JIS R1757-2020 pdf download.ファインセラミックス−アセトアルデヒドを用いた可視光応答形光触媒の完全分解性能試験方法
4 原理
この試験方法は,実用的な可視光応答形光触媒の特性及び能力を比較及び評価するために,評価対象のガスとしてアセトアルデヒドを用いて,室内光環境下における可視光応答形光触媒材料の完全分解性能の定量的な指標を求める,客観的で再現性の高い方法である。
可視光応答形光触媒の試験体を密閉した光照射容器内に設置し,アセトアルデヒドを含む空気を供給し,可視光を照射することによって,アセトアルデヒドは酸化し,二酸化炭素などに分解する。二酸化炭素の発生が終了したとみなすまで可視光の照射を行い,その時点での二酸化炭素の発生量によって完全分解したか否かを判定する。 可視光応答形光触媒によるアセトアルデヒドの完全分解が起これば,生成する二酸化炭素のモル量は,供給したアセトアルデヒドのモル量の2倍となる。2倍に満たない場合は,可視光応答形光触媒による酸化分解力が不十分であり,アセトアルデヒドは酢酸などの中間体生成の段階で酸化反応が停止したと考えられる。このことによって,室内光環境下における可視光応答形光触媒材料の完全分解性能の定量的評価を行う。
5 装置 装置は,次による。
5.1 構成 装置は,光照射容器,光源,紫外線シャープカットフィルタ,アセトアルデヒド濃度測定装置及び二酸化炭素濃度測定装置で構成し,5.2〜5.6による。装置については,アセトアルデヒドを含む空気を扱うため,吸着などによる損失が最小となるように配慮しなければならない。
5.2 光照射容器 光照射容器は,500 mL±25 mLの容量であり,光透過窓板を設けた密閉できる構造とする。容器の材料は,アセトアルデヒドの吸着が少なく,各種のガスの発生がなく,また,近紫外線の照射に耐えることができるものとし,ガラス製が望ましい。光透過窓板は,光照射する波長領域において光吸収の小さい石英ガラス又はほうけい(硼珪)酸ガラス板とする。光照射容器の例を,図1に示す。 光照射容器には,空気置換及び容器内のガスを採取するためのガス導入・採取口を2か所又は3か所設ける。
5.3 光源 光源は,JIS R 1750に規定する光源のうち,広帯域発光形蛍光ランプの普通形白色(記号W)とする。照度計は,JIS C 1609-1に規定する一般形A級照度計,一般形AA級照度計又は一般形精密級照度計とする。
光照射容器には,外部の光が入射してはならない。光源及び光照射容器の周辺の部材は,360 nm以上の波長の光に対して反射率が低いもの又は一様なもの,すなわち黒色,白色又は金属光沢のものとする。安定な点灯に時間を要する光源は,試験体に光を照射せずに安定するまで予備点灯を行うためのシャッタの付いたものとする。
5.4 紫外線シャープカットフィルタ 紫外線シャープカットフィルタは,屋内照明器具に取り付けられたカバーによって,JIS R 1750の箇条6(性能試験のための屋内照明環境条件及びシャープカットフィルタの選択方法)に規定する条件A又は条件Bのいずれかから選択したものとする。
a) 条件Aの場合 屋内照明器具に,波長400 nmよりも長波長側の光放射を透過するカバーが取り付けられている場合である。この場合は,Type Aの紫外線シャープカットフィルタを用いる。
b) 条件Bの場合 屋内照明器具に,波長380 nmよりも長波長側の光放射を透過するカバーが取り付けられている場合である。この場合は,Type Bの紫外線シャープカットフィルタを用いる。
注記 JIS R 1750の箇条6に規定する条件Cは,照射光に僅かな紫外放射を含み,可視光応答形光触媒材料の完全分解性能を正しく測定できないため,採用しない。
5.5 アセトアルデヒド濃度測定装置 アセトアルデヒド濃度測定装置は,ガスクロマトグラフ分析法による測定装置とする。検出器には,水素炎イオン化検出器(FID)を備えたJIS K 0114に規定する装置,又は検出器に高感度熱伝導度検出器(TCD)を備えたマイクロガスクロマトグラフを用いる。カラムは,充塡カラム及びキャピラリーカラムのいずれのタイプでもよいが,炭化水素を分離できるものでなければならない。ガスのサンプリング時には,再現よく採取できるガスタイトシリンジなどを用いる。
5.6 二酸化炭素濃度測定装置 二酸化炭素濃度測定装置は,JIS K 0151に規定する非分散形赤外線二酸化炭素分析計,検出器に水素炎イオン化検出器(FID)を備えたメタン化反応装置付ガスクロマトグラフ,又は検出器に高感度熱伝導度検出器(TCD)を備えたマイクロガスクロマトグラフとする。装置の校正は,JIS K 0055による。 ガスクロマトグラフを用いる場合のガスのサンプリング方法では,再現性よく採取できるガスタイトシリンジなどを用いる。
6 試験体 試験体は,光触媒の粉体とする。光触媒粉体をフラットシャーレ(ガラス製で内径60 mm)に0.30 g±0.01 gはかりとり,シャーレ全体に均一に広げる。この場合は,JIS K 0557に規定するA3又はA4に適合する水を適量加えて均一に広げてもよいが,その場合は,光触媒粉体を均一に広げるため,超音波浴を用いることが望ましい。 なお,水を加えた場合は,120 ℃を上限として,物理的及び化学的な変化を生じさせない範囲で試験体を加熱乾燥してもよいが,乾燥によって試験体の質量を変化させてはならない。
7 試験方法
7.1 一般 試験体である光触媒を光照射容器内に設置し,容器を密閉する。前処理として,試験体からの二酸化炭素の生成が止まるまで光照射を行う。二酸化炭素の生成が止まったことを確認した後,光照射容器内部の空気をゼロガスで置換する。その後,暗条件の状態において光照射容器内部に濃度が100 ppmになるまでアセトアルデヒドガスを注入する。光照射容器を1時間暗所に保持した後,可視光を照射する。JIS R1757 pdf download.

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