JIS T7201-4-2020 pdf download.吸入麻酔システム−第4部: 麻酔用及び呼吸用機器−呼吸セット及びコネクタ
4 一般要求事項
4.1 リスクマネジメント
4.1.1 この規格は,呼吸セット及び呼吸管に関連するリスクに一般的に適用する要求事項を規定する。リスクマネジメントプロセスを,機器の設計に適用しなければならない。 注記 特定したハザードは,附属書Bに記載してある。
4.1.2 呼吸管は,意図した用途,正常状態及び単一故障状態で接続されるとき,製造業者の指示に従って輸送,保管,設置,正常な使用及び保守を行ういずれの段階においても,JIS T 14971に従ったリスクマネジメントプロセスにおいて受容可能なレベルまで低減されていないリスクがあってはならない。 注記 故障が検知されない状態は,正常状態と扱われてしまう。故障状態及び/又は危険状態が一定期間にわたり検出されないまま,結果的に,受容できないリスクにつながる可能性がある。その場合,その後に検出された故障状態は,単一故障状態とみなす必要がある。このような状況に対処するためには,リスクマネジメントプロセスの中で,特定のリスクコントロール手段を決定する必要がある。
4.1.3 製造業者は,呼吸管の構成品が特許取得品,非医療機器に由来するサブシステム及び旧製品の場合には,呼吸管の各構成部品について,この規格が要求する全てのプロセスを実施することができなくてもよいことが認められている。このような場合には,製造業者は,追加のリスクコントロール手段の必要性を特別に考慮することが望ましい。
4.1.4 この規格の要求事項が受容できないリスクについて規定していない場合,製造業者は,リスクの受容可能性の決定に関する自社の方針に従って受容の可否を決定する。 適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。
4.2 ユーザビリティ 製造業者は,ユーザビリティエンジニアリングプロセスにおいて,ユーザビリティが十分でないことに起因するリスクに対処しなければならない(IEC 60601-1-6及びIEC 62366-1を参照)。 適合性は,ユーザビリティエンジニアリングファイルの調査によって確認する。
4.3 臨床評価 臨床評価を実施して製品の技術文書として文書化しなければならない。 適合性は,製品の技術文書の調査によって確認する。
4.4 生物物理学的リサーチ又はモデリングリサーチ 有効な生物物理学的リサーチ又はモデリングリサーチを実施しなければならない。 適合性は,製品の技術文書の調査によって確認する。
4.5 試験方法 製造業者は,同等の安全性を確認できる場合,この規格で規定している試験方法と異なる形式試験を実施することができる。ただし,疑義が生じた場合は,この規格で規定する試験方法を使用しなければならない。
4.6 推奨する製品寿命 再使用可能な呼吸セット及び呼吸管は,8.4.4で規定する推奨する使用期間の間,この規格の要求事項に適合しなければならない。 適合性は,製品の技術文書の調査によって確認する。
5 個別要求事項
5.1 材質
5.1.1 呼吸セット及び呼吸管は,製造業者が推奨する準備後にすぐに使用できる状態で,JIS T 0993-1に従って,適切な生物学的安全性試験を満たさなければならない。
5.1.2 呼吸セット及び呼吸管は,意図した用途に適した材料で作り,かつ,該当する場合,意図した用途において通常使用する麻酔薬及び麻酔ガスの濃度の環境下で機能しなければならない。
5.1.3 患者に直接又は間接的に接触する医療機器の一部にフタル酸類を含む場合,その医療機器にその旨を表示しなければならない。 注記 発がん物質,変異原性をもつ物質又は生殖毒性をもつ物質には,注意を要する。
5.1.4 天然ゴム(ラテックス)を含む材料を,直接又は間接的に患者と接触する医療機器の一部に含む場合,その医療機器にその旨を表示しなければならない。
5.2 長さ
5.2.1 呼吸管の長さは,水平な面上に横(伸長していない状態)にして測定したとき,メートル(m)単位で表す公称長さによって表示しなければならない。使用時に伸長する呼吸管については,伸長していない状態と伸長した状態との両方の公称長さによって表示しなければならない。
5.2.2 Yピース又は患者側端アダプタを接続した状態で供給する呼吸管は,Yピース又は患者側アダプタ及び組込み形端の長さを含めなければならない。 5.2.3 実測長は,公称長さの±10 %でなければならない。JIS T7201-4 pdf download.