JIS B7440-12-2019 pdf download.製品の幾何特性仕様(GPS)−座標測定 システム(CMS)の受入検査及び定期検査− 第12部:多関節アーム座標測定機(CMM)
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 7440-1によるほか,次による。
注記 この箇条の定義は,用語の意味を簡潔に述べることを意図している。計測特性の特性値は,箇条6及び附属書Eに規定する手順及び検査結果の導出方法によって決定する。
3.1 多関節アーム座標測定機,多関節アームCMM(articulated arm coordinate measuring machine)
空間座標を測定するシステムで,次の要素からなる。
− 固定長アームの開かれた接続 − アームとプロービングシステムとを相互接続し,それらを固定環境に取り付ける関節構造 − アームの接続の自由端に取り付けたプロービングシステム
注記1 プロービングシステムは,固定プローブ又は光学式距離センサなどの検出システムを含む場合がある。
注記2 固定長アームに接続された回転関節には,角度エンコーダが装備されている。各測定点の座標は,測定した角度及びアームの長さから計算される。
3.2 関節(joint) 要素間の単一の回転自由度をもつ,多関節アーム座標測定機の隣接要素間の接続部分。 注記1 隣接するアームのヒンジ運動をもたらすヒンジ関節と,連結されたアームの軸周りの回転運動をもたらすスイベル関節との2種類がある。 注記2 各関節は通常,角度エンコーダを含む。
3.3 関節組立構造(joint assembly)
多関節アーム座標測定機の,二つの隣接する要素間の二つ以上の関節を組み立てた構造。
注記1 通常,関節組立構造は,少なくともヒンジ関節又はスイベル関節を含む。
注記2 人間の腕と同様に,三つの主要な関節組立構造を,肩,肘及び手首と呼ぶ。
注記3 図1に示すように,現状の多関節アーム座標測定機は,肩(a,b),肘(c,d),及び手首(e,f,g)に対してそれぞれ2又は3の自由度をもっている。そのため,多関節アーム座標測定機は,6軸又は7軸の機械と呼ばれる。
3.4 測定可能長さ(measuring range) 多関節アーム座標測定機が測定可能な球形範囲の直径。 注記1 測定可能長さは,製造業者が指定する。
注記2 測定可能長さは,関節アームの2倍の長さである。ただし,関節アームによって到達することができる領域であってもその一部が,測定範囲に含まれない場合がある。
3.5 測定範囲(measuring volume) 製造業者が多関節アーム座標測定機の性能を指定する空間内の領域。
注記1 測定範囲は,製造業者が指定する到達できない領域によって限定される。例えば,垂直主軸の近くに到達できない領域が存在する場合がある。
注記2 製造業者は,それぞれ別々の性能仕様をもつ複数の測定範囲を指定してもよい。
注記3 隣接するアームが接近したときに関節が拘束される可能性があるため,測定範囲の大きさは,測定範囲の外側又は測定範囲内で到達できない領域に対するスタイラスの方向に依存する場合がある。製造業者は,スタイラスの方向によって,一つ以上の測定範囲を指定することができる。
3.6 有用アーム長さ(useful arm length) 注記 対応国際規格で定義されているこの用語は,対応国際規格及びこの規格においても本文中では使われていないため,定義は不要として削除した。
3.7 熱膨張係数,CTE,α(coefficient of thermal expansion) 20 ℃における材料の線熱膨張係数。JIS B7440-12 pdf download.