JIS M8010-2020 pdf download.天然ガス計量方法
3.9 オリフィス板(orifice plate)
オリフィス流量計の要素であり,オリフィス孔をもつ薄い平板。オリフィス孔を通ってガスが流れるとき,オリフィス板の前後に流量に依存した差圧が発生する。
3.10 オリフィス孔(orifice) オリフィス板の中心にあけた流量を測定するための円形の孔。
3.11 オリフィス配管(measuring pipe of the orifice) オリフィス板を取り付ける配管(直管)。
3.12 オリフィス配管径,D(internal diameter of the measuring pipe upstream of the orifice) 計量中におけるオリフィス配管の直径(内径)。計量中におけるオリフィス配管の温度を用い,オリフィス配管径の測定値D0を温度補正した値とするが,温度補正が必要ない場合には測定値D0で代用する。
注記 ここに定義する“オリフィス配管径”は,JIS Z 8762-1:2007及びJIS Z 8762-2:2007において“管内径”として用いるDに等しい。オリフィス配管径Dは流量の計算に用いるため,配管の呼び内径ではないことに注意する。
3.13 オリフィス配管径の測定値,D0(measured value of the internal diameter of the measuring pipe upstream of the orifice) オリフィス配管内でオリフィス板の上流側の指定範囲におけるオリフィス配管直径の測定値(内径)。8.2.4.2に従って測定し,直径測定中のオリフィス配管の温度TD0とともに用いる。
3.14 オリフィス孔径,d(diameter of the orifice) 計量中におけるオリフィス孔の直径。計量中におけるオリフィス板の温度を用い,オリフィス孔径の測定値d0を温度補正した値とするが,温度補正が必要ない場合には測定値d0で代用する。 注記 ここに定義する“オリフィス孔径”は,JIS Z 8762-1:2007及びJIS Z 8762-2:2007において“絞り孔径”として用いるdに等しい。
3.15 オリフィス孔径の測定値,d0(measured value of the diameter of the orifice) オリフィス孔直径の測定値。直径測定中のオリフィス板の温度Td0とともに用いる。
3.16 オリフィス直径比,β(diameter ratio of the orifice) オリフィス配管径に対するオリフィス孔径の比。次の式(4)で定義される。 Ddβ (4) ここに,
β: オリフィス直径比
d: 計量中におけるオリフィス孔径(m)
D: 計量中におけるオリフィス配管の直径(内径)(m)
注記 ここに定義する“オリフィス直径比”は,JIS Z 8762-1:2007及びJIS Z 8762-2:2007において“絞り直径比”として用いるβに等しい。
3.17 レイノルズ数,Re(Reynolds number) ガスの流れの慣性力と粘性力との比を表す無次元数。次の式(5)で定義される。 μρLvRe (5) ここに,
Re: レイノルズ数 v: 流速(m/s)
L: 代表寸法(m)
ρ: ガスの密度(kg/m3)
μ: ガスの粘度(Pa・s)
注記1 流量を計測する場合,一般に,流量計を取り付ける配管の直径(内径)を代表寸法Lとし,流速v,密度ρ,及び粘度μは,その位置における値とする。
注記2 オリフィス流量計及び渦流量計では,通常,レイノルズ数を一致させることによって,温度,圧力などが異なる状態又は異なる気体若しくは液体を用いて補正係数(流出係数,Kファクタなど)を実測することができる。超音波流量計では,通常,レイノルズ数を一致させることによって,温度,圧力などが異なる状態又は異なる気体を用いて補正係数(流量補正係数,Kファクタなど)を実測することができる。
3.18 オリフィス配管径に基づくレイノルズ数,ReD(pipe Reynolds number) オリフィス流量計で用いるレイノルズ数。上流側の圧力取出断面における流れの慣性力と粘性力との比を表す。式(5)において上流側の圧力取出断面における値を用いるが,質量流量,上流側圧力取出断面における粘度,及びオリフィス配管径の測定値を用いた,次の式(6)で近似する。JIS M8010 pdf download.