JIS F8051-2019 pdf download.A級防火仕切電線貫通部設計基準.
1 適用範囲
この規格は,SOLAS条約1)の規定に基づくA級防火仕切りに対して電線が貫通する場合,その部分の設計に関する一般的要求事項について規定する。 注1) 1974年の海上における人命の安全のための国際条約(SOLAS条約)
2 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 IMO Resolution MSC. 307 (88),ADOPTION OF THE INTERNATIONAL CODE FOR APPLICATION OF FIRE TEST PROCEDURES,2010 (2010 FTP CODE)
3 用語及び定義 この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1 A級防火仕切り 隔壁又は甲板で形成する防火仕切り。
3.2 標準火災試験 該当する隔壁及び甲板の標本を試験炉において,ほぼ標準時間・温度曲線に対応する温度の火にさらす試験。試験方法は,火災試験方法コードIMO Resolution MSC. 307 (88)で規定されている。
3.3 防熱材 防火仕切りを構成する不燃性材料。
3.4 充塡材
防火仕切りを構成する材料。電線貫通部の周囲に充塡する。
3.5 不燃性材料 火災試験方法コードに従って,約750 ℃に熱せられたとき燃えず,かつ,自己発火するのに十分な引火性蒸気を発生しない材料。評価は,火災試験方法コードIMO Resolution MSC. 307 (88)で規定されている。
4 性能 A級防火仕切りの性能は,次による。
a) A級防火仕切りを電線が貫通する部分の構造及び材料は,主管庁の承認を得たものでなければならない。この場合,A-0級の貫通部は,その貫通部が他の耐火等級(A-60級,A-30級及びA-15級)の貫通部として承認を得たものであっても,A-0級の試験を行い,承認を得る必要がある。
b) 表1に示す各耐火等級に対応する測定時間内において,火炎にさらされない側の平均温度が最初の温度より140 ℃を超えて上昇しないように,また,継手を含め,いかなる点における温度も最初の温度より180 ℃を超えて上昇しないように,承認された不燃性材料で防熱を施さなければならない。
) 1時間の標準火災試験が終わるまで,煙及び火炎の通過を阻止できるように製造しなければならない。
d) 鋼,その他これと品質が同等の材料で製造しなければならない。
e) 電線貫通部の標準火災試験方法については,火災試験方法コードIMO Resolution MSC. 307 (88)の附属書1第3部付録2に規定がある。
5 電線貫通部の構造 防火仕切りの電線貫通部の構造は,次の5種類に大別し,その基本構造は,図1〜図5による。
a) コーミング及びパテ状充塡材(図1)
b) コーミング及び液状充塡材(図2)
c) マルチケーブルトランジット(図3)
d) グランド,コーミング及びパテ状充塡材(図4)
e) マルチケーブルペネトレーション(図5).JIS F8051 pdf download.