JIS M8217-3-2020 pdf download.鉄鉱石−硫黄定量方法− 第3部:高周波誘導加熱−赤外線吸収法
1 適用範囲 この規格は,鉄鉱石中の硫黄定量方法のうち,高周波誘導加熱−赤外線吸収法について規定する。
この方法は,鉄鉱石中の硫黄含有率(質量分率)0.002 %以上0.10 %以下の定量に適用する。ただし,赤外線吸収測定装置の集じん管部に加熱機構のある装置の場合は,鉄鉱石中の化合水含有率(質量分率)が3.0 %以上,また加熱機構のない装置の場合は,鉄鉱石中の化合水含有率(質量分率)が1.0 %以上の試料には適用できない。
注記1 JIS M 8217の規格群の定量範囲を表1に示す。
表1−JIS M 8217規格群の定量範囲 規格番号 定量範囲[質量分率(%)]
JIS M 8217-1 0.01 以上 1.0 以下 JIS M 8217-2 0.002 以上 1.0 以下 JIS M 8217-3 0.002 以上 0.10 以下
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 ISO 4689-3:2017,Iron ores−Determination of sulfur content−Part 3: Combustion/infrared method(MOD) なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”ことを示す。
2 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0970 ピストン式ピペット
JIS K 1101 酸素 JIS M 8202 鉄鉱石−分析方法通則 JIS Z 2616 金属材料の硫黄定量方法通則
JIS Z 8402-6 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第6部:精確さに関する値の実用的な使い方 3 一般事項 定量方法に共通な一般事項は,JIS M 8202及びJIS Z 2616による。
4 要旨 試料を,助燃剤とともに高周波誘導加熱炉中で酸素を流しながら高温に加熱して,硫黄を二酸化硫黄に変換させる。二酸化硫黄を,酸素気流で赤外線吸収検出器に導いてその赤外線吸収量を測定する。
5 試薬 試薬は,次による。
5.1 酸素 酸素は,JIS K 1101による。
5.2 酸化鉄(III)(Fe2O3) 純度の高い酸化鉄(III)で,硫黄含有率(質量分率)が,0.002 %以下のもの。
5.3 不活性セラミックス(粘土焼結粒子) 使用する装置に適した粒径のもの。例えば,粒径0.5 mm〜2 mmのもので,水酸化ナトリウムを浸透させたもの。
5.4 過塩素酸マグネシウム[Mg(ClO4)2] 使用する装置に適した粒径のもの。例えば,粒径0.5 mm〜2 mmのもの。 5.5 助燃剤 JIS Z 2616の8.12(助燃剤)a)鉄,b)すず及びc)タングステンを組み合わせて用いる。 5.6 硫黄標準液(硫酸カリウム溶液)
あらかじめ110 ℃で約2時間乾燥してデシケーター中で常温まで放冷した硫酸カリウム(質量分率99.9 %以上)を,表2に記載した質量だけ,0.1 mgの桁まではかりとる。
それぞれを8個のビーカー(100 mL)に移し入れて水で溶解する。JIS M8217-3 pdf download.